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2018 October

イギリスの博物館にも置かれている英式紡績機。

「紡」とは、撚り合わせること。
「績」とは、引き伸ばすこと。
「紡績」という工程で、綿から糸になります。

産業革命の初期、18世紀の職工の指先だけが知っていた繊細な感覚が息づいている
”糸づくり”ができるのが英式紡績機です。

わたを束状にまとめ、太い糸から撚りをかけながら細い糸にしていく工程をゆっくりとゆっくりと人の手をかりながら何度も繰り返します。
手作業が入るたびに繊維は休まされて、天然の繊維が生まれながらに持っている弾力性、柔軟性、伸縮性、光沢、風合いまでも最大限に生かすことができます。

 

18世紀の”糸づくり”は、どんな最新技術でも真似のできないものをつくりあげます。

英式紡績機は、厳しい自然環境の中で育った英国羊毛に適した梳毛紡績機として、歴史に残る数多くの毛織物を生み出してきました。
南極に到達したロアール・アムンセン、エベレスト初登頂を目指したジョージ・マロリーら20世紀初頭に国家の威信をかけて前人未踏の地へ挑んだ多くの探検家を支えてきました。

 

世界最高峰と称される英国毛織物の原点は、英式紡績機にあると言えるでしょう。

一宮英式工場

 

Pao de lo ではシェットランドウールを、世界で稼働している梳毛紡績機の中で1%未満とも言われている極めて希少なこの機械を使い一宮英式工場で経験豊富な尾州の職人によって糸にして頂いています。

工場では、どの工程にも手作業が入れられる特徴を生かし、他にない色使いのミックスカラーの糸を作ることができます。
それは、羊の毛を刈り、わた状で染めて糸にし、織り上げるという遠い昔の生活を旅しているような感覚にさせてくれます。

選び抜かれた素材

 

Pao de lo では、シェットランドウールの中でもシェットランド諸島に生息している羊の管理、(イギリス本島にいる羊をシェットランドウールと呼んでいる物もあります。)
毛刈り、わた管理まで行っている、現地で取れる産毛の90%以上の取り扱いをしているカーチス社の等級の良いものを使用しています。

 

シェットランドに生息している羊は、一年を通して気温が低く曇りがちで風が強いという、厳しい自然環境に対応するため、毛質はクリンプと呼ばれる縮れた形状で空気を含み、弾力性があり軽くて温かいという特徴を持っています。

産毛量は産地も限られ羊の体も小さいため、とても少ない貴重な素材です。

シェットランドウールは、弾力性があり軽くて温かい反面、縮れた毛のため手触りは硬くガサガサとしています。それを梳毛紡績機にかけることで字のごとく”櫛で梳(す)く”工程で繊維を平行に並べて整え、手触りを滑らかにしてくれます。

 

Pao de lo では、一見ライトグレーに見えるのですが、実際は7色以上のわたをブレンドした特別な色の生地を作りました。素材を活かし、デザインはできるだけ無駄なものを入れずシンプルにしたコートは控えめながら、存在感のある一枚に仕上がりました。

 

”パオデロの物づくりに対する姿勢とこだわりをお客さまに伝えたい”

 

そんな企画の想いから生まれた”FROM ATELIER”(フロム アトリエ)は、さまざまな産地や物が生まれる現場をめぐりながら皆様にお伝えしていきます。

今回ご紹介させていただいた商品はJ.loungeのオンラインサイトからもご購入できます。

 

シェットランドウールコート

 

 

 

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